「息もできない」

あー、こんなに映画で泣いたのは久しぶりだ。
韓国旅行から帰ってきてまだ一週間もたっていないうちに、衝撃オブ韓国。息もできないくらい内部に溜め込んでいた思いをよくも、ここまで吐き出してくれました…。
多数の韓国映画ってエンディングが読める瞬間がありますよね。(ラストが読めなかったのってポンジュノの映画くらいかな…)
今回も読めちゃったけれど、わかってはいたけれども、やっぱり悲しい。
負の連鎖は断ち切れずにまた誰かとつながって、暴力が、悲しみが再生産されいくことが。
心をさらけ出して涙を見せられる人がいること、幸せな記憶で人間ってなんとか生きていけるもんだんだな。

予備知識無しで7年前に始めて韓国旅行したときのに感じた街の空気の重さを思い出しました。曇天模様が続いたこと、発来訪なのに地方都市だったこと、宿が窓の小さいオンドル部屋だったせいもあるんだけれども…。自分の浅い知識や見聞でしかないけれど、韓国社会ってアウトローで生きること、再チャレンジすることが難しい社会だという印象も強いです。留学時代に、寂しく中国で人生リベンジするために怪しげな商売やってる友達もいたことしかり、敬虔な宗教信者が多かったことしかり。韓国の現代史なんて全然興味なかったけど、俄然知りたくなった。自分が肌で感じた空気の意味を理解したいというか。
それにしても素晴らしい映画でしたわ…。機会があればもう一度観たいです。

ヤン・イクチュン「息もできない」