『キャタピラー』

京都シネマにて鑑賞。トイレットの舞台挨拶と重なっていたせいもあって、劇場ロビーは大混雑。当のキャタピラーも満席でした。お客さんは5〜60代の方々がほとんどでした。若松監督の映画を青春時代に観てた方々なのかしら?

あー、もう考えることがありすぎてまとまらん。今日ライブに行く予定だったのですが、やめました。楽しくなんかなれねえ。この映画、息苦しかった。日本の片隅、片田舎の夫婦二人きりの生活。狭い空間の中で、四肢を失った肉の塊のような旦那に向き合う=戦争に対峙する、窒息しそう!やすらぎは農作業だけ?息苦しさのあまり、昼ごはんもどしそうになりました。人間ってちっぽけなんだよ。旦那に暴力だって振るうさ、憤るさ。
戦争って、何を生むんでしょうね?戦時中は大切な人を奪われても悲しみや憤りを押さえ、「国のため」と信じるしかなかった当時の大多数の日本人。敗戦直後は、無力感と開放感、不安が入り混じっていたんだろう。戦争って時間が経って、精算しきれるものではないと思う。そしていくら戦争とはいえ、人を殺してしまった人…。
元ちとせが、ニュース23で教授の演奏のもと原爆ドームの前で歌ってた曲がラストに流れました。世界のどこかで戦争は起こっているし、戦争という形ではなくとも不条理な問題は世の中にごろごろしているし。

寺島しのぶさん、決して美人じゃないんだけど、視線と肢体がエロいんですよね…。そして、表情の変化がすばらしかったわ。最後のすがすがしさといったら…。あれは女の怖さ。舞台が新潟だったので、欲を言えば方言で演じて欲しかったな。

作家の日記を読む 日本人の戦争

作家の日記を読む 日本人の戦争

去年の夏、マレーシア旅行中に読んだ本。日本軍が上陸した場所に戦争記念館のようなものがあったなあ。